広島県漁業共済組合 本文へジャンプ
事業案内

 広島県で、現在引受のある共済種目は 漁獲共済、養殖共済、特定養殖共済、漁業施設共済、休漁補償共済 の5種類で以下のとおりです。


漁獲共済(収穫高保険方式)

 各契約者の契約漁業の過去5年の水揚金額のうち最高のものと最低のものを除いた3年間の金額を平均(5中3方式)し、これに漁業種類別に決められた一定率(1より小さい係数≒限度額率)を乗じて得た金額が、各契約者の補償水準(共済限度額)となります。契約した年の水揚金額が、補償水準を下回れば事故、上回れば無事故となります。この補償水準は、漁業者ごとに毎年算定しますので、年度ごとに変動します。

 加入は、区域(≒漁協の地区)ごとに対象の漁業を営む漁業者がそれぞれ申込みを行いますが、対象者全員で加入すれば国の掛金補助が2倍になる特典が設けられているため、対象者全員で加入した方が掛金負担が少なく、加入しやすい仕組みになっています。

 共済金は、契約年の水揚金額が不漁や価格安などで補償水準を下回った場合に、その減収部分に対し契約内容に応じ支払われます。


いわし船びき網漁業

 2隻の網船で主にカタクチイワシを漁獲し、チリメンやイリコの加工も行う船びき網漁業です。広島県では珍しい単一魚種を大量に獲り、経費の投入額や乗組員も多い大規模な漁業です。

 漁期が決められており、この期間が責任期間となります。27年度は、阿多田島、鹿川、深江、大柿町、東江、倉橋島、吉浦、下蒲刈町及び走島の9漁協の39業者が加入しています。この漁業は投下経費が多いのに加え水揚変動が比較的大きく、安定経営のためには漁獲共済への加入が不可欠だと考えられますので、今後も全加入に向けて推進に力を入れてまいります。


小型定置漁業

 漁業権で決められた位置に網を仕掛け、遊泳する魚を巧みに誘い込み、入ると出られない仕組みの網で魚を獲ります。定置漁業は漁船で漁具を曳いたりせず、獲れる獲れないは魚まかせの漁法です。たいていは漁期が決められていて、その期間を加入します。現在は、鹿川、深江、横島及び田島漁協が加入しています。


小型合併漁業

 漁船漁業のほとんどを占める10d未満船による底びき網、刺網、延縄、まき網、1本釣りなどが対象で、漁期があるものは単一の漁業種類でも加入できますが、漁期により複数の漁業種類の兼業及び周年操業を行うものは原則として周年加入となるため、特定の加入時期はありません。本県では漁協共販がほとんど実施されていないため、組合員の水揚金額を漁協で把握できないところが多いです。このため16年度以前は、この漁業種類の加入は皆無に近い状態でしたが、近年市場出荷をメインとする業者を対象に普及推進に努めた結果、27年度には21漁協で加入がありました。ただし、単独や非全数の加入が多く、今後は加入者数を増やしていくことが課題となっています。


養殖共済(物損保険方式)

 養殖共済は、養殖物そのものの死亡や流失などをてん補する方式です。平成14年の制度改正により、自然災害だけではなく第三者被害(加害者不明の当て逃げなど)もてん補の対象に加えられました。

 加入は、加入区(≒区画漁業権)単位で、この加入区内で養殖する漁業者の全員かつ対象養殖生物の全数が加入しないと契約が成立しない仕組みになっています。

 共済事故は、各契約者の加入漁場ごとに原則として事故発生直前数量(=契約数量−歩減り−水揚数量)の15%以上の被害が発生した場合に対象となり、加入方式に応じて共済金が支払われます。なお、養殖共済に加入すると赤潮特約(異常な赤潮をてん補する特約)を附帯できますが、この掛金の3分の2を国、残りを広島県が負担しており、契約者の負担はありません。


かき養殖共済
 
引受単価 45円/コレクター ※コレクター=かきを付着させている付着器(ほたての貝殻)

 広島県の魚は、「かき」です。県の主幹漁業である「かき」は、漁業共済の引受においても大きなウェイト(施設も合わせて72%)を占めています。県下のかき関係33漁協の約300人の養殖業者のほぼ全員が殆どの漁場で加入しています。加入時期は、4月〜5月で、責任期間は開始日から1年間です。

 平成に入ってに広島のかき養殖は、大きな災害を4度も経験しています。平成3年の台風19号、平成10年のヘテロカプサ赤潮、平成11年の台風18号、平成16年の台風18号で、いずれの年も10億円を超える共済金の支払いを行ないました。過去の大きな災害の教訓を生かす恒常的な加入が不可欠です。


真珠養殖共済(1・2年貝)
 
引受単価 1年貝 220円/貝 2年貝 310円/貝

 現在加入があるのは沖漁協のみで、加入時期は4月、責任期間は1年です。広島県の真珠養殖は、愛媛県とのかかわりが深く、相互に協力して養殖が行なわれています。現在の真珠養殖業は、あこや貝の大量へい死問題や中国からの輸入による値崩れなどで、大変厳しい状態に追い込まれています。


はまち養殖共済(1・2・3年魚) ※ただし、広島県では1年魚養殖の実態はありません。
 
引受単価 2年魚 3,700円/尾 3年魚 5,100円/尾

 広島県のはまち養殖は、阿多田島漁協のみで行われており、2・3年魚の全数が加入しています。加入時期は5月、責任期間は養殖期間に合わせ短期・中期・長期を選択できます。はまち養殖は、種苗の購入費用や大量の餌を与えるため多額の運転資金を必要としますが、魚価が下降傾向であるため、これらの先行投資を回収できない年も少なくありません。このため業者数が減り続け、阿多田島漁協ではピーク時の10分の1以下まで減少してしまいました。はまち養殖は、赤潮や病気死亡のリスクも高く、投下経費も多いことから養殖共済への加入は不可欠なものとなっています。


まだい等養殖共済(1・2・3年魚) ※くろだい、いしだい等を含む。
 
引受単価 1年魚 380円/尾 2年魚 780円/尾 3年魚 1,500円/尾

 たいは県内所々で養殖されていますが、最近加入があるのは阿多田島と音戸漁協のみです。加入時期は、1年魚が本養殖開始時期の7月から、2・3年魚が6月からで、責任期間は養殖期間に合わせ短期・長期(3年魚は中期も可)を選択できます。たいは、魚類養殖の中では比較的安定し被害が少ないこと、1年魚から加入すると1尾に複数回の掛金が必要となり、割高感があることなどから2年魚以上の加入が滞っていました。これに対応するため、制度改正で全病害不てん補方式(病気死亡は不てん補、基本的に台風・赤潮被害のみてん補)が新しく導入され、これまでの通常てん補方式よりかなり安い掛金で加入できるようになりました。


すずき養殖共済(1・2・3年魚)
 
引受単価 1年魚 400円/尾 2年魚 1,200円/尾 3年魚 1,600円/尾

 すずきの加入時期は、4〜7月で1・2年魚の責任期間は1年間、3年魚は養殖期間に合わせ短期・中期・長期を選択できます。27年度は阿多田島漁協で2・3年魚の加入となっています。他魚種の魚価低迷が続く中、すずきは堅調な値動きとなっていましたが、近年は魚価が下がり気味で、需要も多くないため養殖数量が減少しています。
  

その他に以下の魚種が引受対象です。

魚種 28年度加入
さけ・ます養殖共済(ぎんざけ、にじます及びさくらます) 阿多田島漁協
ふぐ養殖共済(2・3年魚)
かんぱち養殖共済(1・2・3年魚)
ひらめ養殖共済 大崎内浦漁協
ひらまさ養殖共済(2・3年魚)
まあじ養殖共済
しまあじ養殖共済(1・2・3年魚) 阿多田島漁協
まはた等養殖共済(2・3・4・5年魚)※やいとはた、くえを含む。
まさば養殖共済
めばる等養殖共済(2・3・4年魚)※くろそいを含む。
かわはぎ等養殖共済※うまづらはぎを含む。 阿多田島漁協


特定養殖共済(収穫高保険方式)


 各契約者の過去5年の生産金額のうち最高のものと最低のものを除いた3年間の養殖施設単位当たりの生産金額を平均(5中3方式)し、これに契約年の養殖施設数を掛け、さらに種類別に決められた一定率(1より小さい係数≒限度額率)を乗じて得た金額が、各契約者の補償水準(共済限度額)となります。

 補償水準や加入方法、事故対象の取扱いは漁獲共済と同様です。


のり等特定養殖共済

 本県でのり養殖を本格的に実施しているのは、田島と走島漁協のみですが、いずれも充実した内容での加入となっています。加入時期は、養殖時期と同一の10月で、責任期間は漁期終了の3月までです。本県ののり養殖業は、昭和40年代後半頃は県西部も含め各地で盛んに行われ、広島県の名産品となっていましたが、沿岸部の都市化とともに急速に衰退しました。

 近年は、養殖の始まる秋口に海水温の低下が鈍いため網の張り込みが遅れ、さらにのりに必要な栄養塩が慢性的に不足し、早期に色落ちが始まってしまうため、漁期が以前よりかなり短くなっいます。

 このリスクの高い漁場環境の中で、現在も養殖を続けている業者は比較的経営規模が大きく、投下経費も多いため、不作時には経営に大きな痛手を受ける可能性が高いので、今後も現状の高度利用の継続を勧めていきます。


漁業施設共済(物損保険方式)


 平成14年の制度改正で漁具共済と養殖共済の施設特約を一体化させた共済種目です。対象となるのは、のり浮き流し式施設、真珠のはえ縄式施設、かきの竹いかだ及び魚類の網いけす等の養殖施設と小型定置網及びまき網の漁具です。
 本県では、以前からかき養殖共済と竹いかだのセット加入を推奨しており、養殖共済の契約割合が30%以上の契約については、施設が全加入となっています。のり浮き流し式施設は走島漁協で加入があります。加入時期は、原則として養殖生物と同一で責任期間も同じです(施設のみの加入も可能ですが、掛金の国庫補助がありません。)。

 共済事故の対象となるのは、台風等の自然災害に加え加害者不明の第三者被害により施設ごとに損壊部分の復旧費用が新調価格の3割を超えた場合となります。


地域共済/休漁補償共済


 地域共済は、漁業共済事業の補完事業として実施されています。従来は各県の単独事業として扱っていましたが、制度改正で連合会が再共済を実施するようになり、危険分散が図られました。27年度は、阿多田島と坂町漁協が休漁補償共済に加入しています。この共済は漁獲共済加入者を対象にして、操業に使用する漁船が事故や故障(漁船保険支払対象の事故に限る。)により、10日以上操業が制限された場合に漁獲共済の各契約者の共済限度額を過去の水揚げ実績を基に日割りにして、休漁日数分の1/2または1/3を支払う仕組みです(代船により操業した場合は代船費用)。

 なお、この事業には国の関与がなく共済団体内のみで実施していますので、掛金の国庫補助はありません。


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